第12回東京地区輪読会が開かれました


日時:2017.10.13(金)18:45~20:45 場所:新宿ダイカンプラザB館 904号室

出席者:3名
輪読箇所:『カウンセリング序説』(小林純一 著  金子書房)
     第6章 面接過程~初回の面接例~ (Bの手前まで)

今回は参加者が3名と少なかったが、小林先生が重要と考えている初回面接について、その重要性や「ことば」に関する先生の見解が書かれており、自分達がこれまで学んできたカウンセリングについて振り返る機会となった。
*以下、参加者が注目した箇所や感想をいくつか列記します。

・p141 初回面接はカウンセラーとクライエントの最初の出会いの場
・p142 これまでたびたび繰り返して強調してきたように、カウンセリングの目標は、面接を通してクライエントが人格的に成長することにある。
・p142 (クライエントの言葉は)彼が自己を啓示するための道具
・p144 クライエントの解する意味でクライエントを見ようとする
・p144 カウンセリング過程におけることばの理解は・・・人間理解を問題にする
・p148 カウンセラーの非言語的表現は、クライエントに微妙な影響を与える

感想
・短いがエッセンスの沢山詰まった箇所だった。クライエントの伝えようとする意味をカウンセラーがどのように解しどのように応ずるかによってクライエントの変化がネガティブにもポジティブにもなる、という箇所が印象に残った。ことばには人それぞれの価値観の違いがある。

・p145の「外国人はカウンセリングができるか」の部分はどのように捉えたらよいのか疑問が残った。実際に外国人の先生が日本でカウンセラーの職についている。(パーソナリティーの発達過程が異なることを念頭においてカウンセリングを行う必要性を唱えているのだろうか?)

・クライエントがカウンセラーのことを「自分のことをわかってくれる人」と感じるというのは、依存ではなく信頼だとわかった。聴く耳を持っている人ということにも通じていると思った。

・クライエントの存在そのものが最も重要な自己啓示であるという箇所にハッと気づかされた。今、ここに生きているクライエントの全存在がことばであり、語りかけであるという意識をもって面接を行っていきたいと思った。