日時:2016.9.16(金)19:00~20:30
場所:上智大学ソフィアンズクラブ
参加者:7名
輪読箇所:『新版 カウンセリング心理学』第2章「カウンセリング心理学の発達史」
今回はページ数が多かったこともあり、試みとして、すべてを輪読するのではなく部分的に黙読の部分を設けたところ、章の最後まで集中力を保ちながら輪読することができました。また、ディスカッションの前に章全体を各自でページを繰り、特に印象に残ったところを選んでいただいてから一人ずつ語っていただいたところ、それぞれの選ぶところに個性が出ていて、1冊の本をみんなでシェアすることの効果を感じることができました。手さぐりですが、今回の方法をヒントに今後さらに読み深めていきたいと思います。以下、参加者の感想・意見の中から少し抜粋します。
・55ページ、アドルノの言葉「家族の束縛を脱して『自立』したと思い込んでいる現代人が、実はそれによって自分の力を失ってしまった」が印象的。深いなーと思った。
・「情報過多」を今実感している。多すぎると決められない。
・アメリカのカウンセリングの歴史では宗教の影響も見逃せないと思う。また、アメリカにおいては資本主義がベースにあり、カウンセリングを受けることも消費行動の一つだと思う。裕福でないとカウンセリングを受けられない時代があった。
・51ページに、「コーチングとメンタリングの目的はカウンセリングとは明らかに異なる」とあるが、どのように異なるのかを知りたい。
・この本を輪読できることがうれしい。読むたびに新しい気づきのある本。
・100年以上前から職業選択に悩んでいる人がいたこと、青少年を対象にする意味など、あらためて考えさせられた。55ページ、「言葉を媒介として個人の自立を援助することを目的とするカウンセラーの現代的存在意義」が印象に残った。
・51ページ、P.ペーターソンの「カウンセラーがテクニシャンになることへの危惧・・・科学者‐実践家モデルを提唱」の部分がHSD研究会の活動のベースにあることをあらためて認識した。
*第3回は2016.10.21(金)の予定。時間・場所は今回と同じ。
輪読箇所は、第3章「カウンセリング心理学の独自性」です。